のり弁食べたら書くブログ
のり弁の食レポに特化した世界で唯一(たぶん)のブログです
家からいちばん近いコンビニであるセブンイレブンで購入。容器が少し小さめなので、定価税込450円はちょっと高価かな、というのが第一印象(9年前にも一度食べているが、手元の記録によればそのときは380円)。株式会社武蔵野・埼玉工場製で、熱量は877キロカロリー。ご飯とおかずが分かれたセパレートタイプで、海苔の下におかかが少量まぶされたご飯(量は弁当全体の半分より少し少ないくらい)に、白身魚フライ、コロッケ(直径10センチくらいを半分に切ったもの)、唐揚げに甘い酢がコーティングされているもの、ちくわ天、の下に焼きそばが少量、糸こんにゃくとごぼうの牛肉煮ほんの少しという布陣。醤油付きでソースは付いていないが、白身魚フライにはタルタルソースが、コロッケにはソースがあらかじめ(少しだけ)かかっている。この場合、醤油は当然ちくわ天の上にかけるべきなのだろうが、かなり小振りなちくわなので、そうすると醤油が余ってしまう。であるので残った醤油は、白身魚フライのタルタルが載っていない部分と、醤油感の少ないおかかにかけることで使いきることにした。のり弁にこんにゃくごぼう牛肉煮という和風のおかずが入っているのはめずらしく、揚げ物ばかりのおかずの中ではほっとさせてくれるものがある(量はさびしいくらいに少ないが)。あと、焼きそばに具がないのも少しさびしい。白身魚フライ、コロッケ、唐揚げはかなりジャンク寄りな味付けで、だからコンビニのり弁としては全体的にいたって普通。というわけで、ブログ紹介のり弁としては初回なので、とりあえずこれを基準ということで評価は5点としておきたい(10点満点中)。
のり弁が好きな理由はいろいろとある。ブログを始めるにあたり、まずそれを列挙しておきたい。
理由その1 安い
のり弁は安い。持ち帰り弁当専門店でも、あるいはコンビニの弁当コーナーでも最安値の商品であることは間違いない。300円台が主流で、高いものでもせいぜい400円台。500円以上するのり弁はほとんどないだろう。関西の激安スーパーで100円台ののり弁が販売されていたのを見たこともある。のり弁はいつでも貧しい庶民の味方だ。政党でいえば、日本共産党といったところだろうか。
理由その2 豪華
安いからといって中身が貧相かといえばそんなことはなく、むしろ豪華なのではと思えてしまうのがのり弁だ。海苔(の下にはたいていおかかと昆布のつくだ煮)の敷かれたご飯に、白身魚フライ、ちくわ天、というのが最低基本構成で、これにコロッケ、きんぴら、鶏の唐揚げ、大根の桜漬けなどが加わる。最近はタルタルソースが標準装備されているのり弁も多い。この過剰なサービス精神とある種の「やりすぎ感」は、数ある弁当の中でも異色の存在だ。だから、のり弁は食べ終わったあと、ものたりなかったなーと思うことがあまりない(逆はあるが)。
理由その3 美味しい
なぜかまずいのり弁というのにほとんど出会ったことがない。どんなのり弁でもそれなりに美味しいと思う。この「それなりに」というのがポイントで、ものすごく美味しいわけではないが普通に美味しいと思わせてくれる、それがのり弁の普遍的な魅力なのだ。おそらく、味つけがソース、醤油、タルタルソースという(かなりハッキリした味の)調味料のみなので、素材の善し悪しや、作り手の技術を問わない弁当だからだろう。そのため、のり弁には「裏切られる」ということがない。大当たりもないがハズレもないローリスクな弁当、それがのり弁である。
理由その4 栄養価が高い
のり弁は中身が揚げ物ばかりなのでカロリーが非常に高い。だいたい800カロリー以上くらい、1000カロリーを越えているのも普通にある。唐揚げ弁当やトンカツ弁当なども同様に高カロリーだが、それらがのり弁に比べて高額であることを考えれば、安くてこれだけのカロリーを得ることのできるのり弁は、相当に経済効率の高い食品であるといえるだろう。低カロリー志向のこの世の中にあって、あえて安価で正反対の方向性を貫き続けているのり弁。せちがらいこのご時世にあってとても頼もしい存在だと思う。
理由その5 食べる順番を気にする必要がない
最後にこれは個人的な理由なのだが、のり弁の魅力として「食べる順番を気にする必要がない」というのがある。実は筆者は子供の頃、ご飯とおかずをバランスよく食べるようにと厳しくしつけられたため、大人になった今でもそのことが気になってしまい食事をあまり楽しめないという状況にある(特に最悪なのが旅館などでのおかずの種類が大量にある食事。見ただけで疲れてしまう)。しかし、のり弁は、ご飯とおかずの境界線が明確には分かれていないため、それを気にする必要があまりない。つまり、ほかの弁当のように「このままではご飯が余ってしまうかも」「おかずが足りなくなってしまったらどうしよう」と悩むことがないのだ。しかし最近は、普通の弁当のようにご飯とおかずが分かれているセパレートタイプののり弁も多いのだが、たとえそうであっても「海苔の敷かれたご飯」がすでにおかずと考えれば、「白ご飯+おかず」のように食べる順番や量のバランスに過剰に注意をはらわなくてもよい。ラーメンやカレーライス、あるいは丼ものなどと同様、なにも考えずに一直線に食べられるストレスフリーな弁当、それがのり弁の魅力なのである。食べ進めるうちにご飯とおかずがさらに渾然一体となっていく様を味わえるという、ほかの弁当にないプラスアルファの楽しさがあるのもまたうれしい。
以上、僕がのり弁を好きな理由ベスト5でした。
(またまた写真は記事とは関係ありません)